甘く切ない君の歌

拗らせヲタクのひとりごと

なんて狭くて深い世界。




光に導かれるように進んだ先は、夢と希望が溢れそうなくらい詰まった箱の中。


重厚な幕の奥から聞こえてきた気合いの掛け声と足踏みを私は忘れられない。


2015.08.02〜08.26

そこには、いつもと同じ、だけど、いつもと違う夏があった。


本人達も言ってたよう、まだまだ未熟なものだったかもしれない。雑誌に書かれていたよう、『最高の未完成』であったかもしれない。それでも、最高のものであったと、私は胸を張って言いたい。


いつだって、自分の想像を遥かに越えてくれる自担が誇らしくて、愛しくて。決して、「俺についてこい」と言うタイプではないし、自分の本心もなかなか見せてくれない。けれど、いろんなものを背負った背中は、今までの何倍も大きく見えた。




今年はラジオに出演する機会を沢山もらえた。その度に近況を楽しそうに話してくれたり、新作ギャグを披露してくれたり、照れて言えない甘いセリフにもチャレンジしてくれた。その反面、かなり踏み込んだことも話してくれた。


『少年たち』松竹座公演前(7月)に出演したナガオカ×スクランブルより、一部文字起こし


僕ね、ゆいたいんですけど、デビューが全てじゃないんです。CDデビューがゴールじゃないんですよ。CDデビューしたいって僕は言わないんですよ。それはまだ認められてないからなんですよ。だから認められるまで僕は必死に頑張ります。”


驚いた。

自担が語るデビュー観がこうも冷静で、現実的なものだなんて思わなかったから。久しぶりに彼の口から聞いた『デビュー』という言葉は重く、苦しかった。大人になった、成長した、なんて前向きに捉えることなんて、この時私には出来なかった。


更に、同じ7月、ガチ・キンに出演した際にはこんなことも言ってくれた。


僕結構ユニットころころ変わるんですよ。昔ね、ムエタイブラザーズって兄弟でやってたんですよ。KinKanとかいろいろその前にもあって、KinKanなって、なくなっていろいろあってね今は関西ジャニーズに



本人の口から告げられるユニット消滅の事実。これを聞いた時も、こんな踏み込んだ話までしてくれるのかと驚いたのだが、彼が過去をなかったことにせずに受け止め、ハッキリと『KinKan』と言ってくれたことの嬉しさの方が大きかった。3人で活動してたこと、それも、紛れもない事実だから。



松竹座公演を終え、日生劇場で公演中には、大先輩である関ジャニ∞の村上くん、丸山くんのレコメンにも出演した。その時にも彼はデビューについてこう言っている。



“若い30代でおりたいですね。理想ですか?え〜やっぱり、その、デビューとかじゃなくて、ちょっとまぁテレビにはちょこちょこ出ときたい。デビューよりはとりあえずまずは関西Jr.を知名度上げてから、デビューしたいしたい言っててもアレなんで、まずデビューできるところまでスキルを上げてからデビューしたい、と。ちゃんと、文句言われへんくらいになってからデビューしたいって言いたい。”


彼はいつから自分よりも関西Jr.のためにこんなに頑張れる人になったんだろう。数いる関西Jr.の中で最前列で踊る人、ではあるけれど、あまりにも背負うものが多すぎるんじゃない?もっと、聞いてるこっちかバカじゃないの?って思うくらい、おっきな夢は語ってくれないの?ほんとに、デビューだけが全てじゃないのかもしれないのに、私はただの彼を応援してるファンなのに、何故か聞いてる私がどうしようもなく切なくて。だけど、そんな風に関西Jr.のため、周りに認められてから、と躊躇いもなく答える彼がどうしようもないくらいカッコよくて。悔しいけど、いや、私が勝手に悔しがってるだけなのだけど、やっぱり何を言ったって、彼がどんな夢を描いてたって、私が応援したいのは君だけなんだよ。


この前、松竹座でかねうちくんが辞めてから初めてかねうちくんの話題が出てしまった。名前こそ出さなかったけれど。いつもジャニーズだからとか、タブーとか、そんなのお構いなしに喋る彼が、かねうちくんの名前は出さないこと。あんなに頼りにしてて、ずっと一緒に切磋琢磨してきたシンメがいただなんて思わせないくらい立派にステージに立ち続けていてくれること。やっぱりカッコよすぎるよ。たくましすぎるよ。どんな気持ちでかねうちくんの衣装を着たのか、どんな気持ちでいたかなんて全部勝手な憶測でしかないけど。


この季節が終わる頃にはどんな表情を見せてくれるんだろう。次の季節はどんな表情を見せてくれるんだろう。なんだって大好きだから。これからも沢山の表情を客席から眺めていたい。



早く松竹座に行きたい人のひとり言でした!メリークリスマス!(早)